死に切れないとどうなるか

手足腰を骨折して、まだ入院中の息子ですが。

 

幸いにも手はだいたい動きます。

脚についてはリハビリ中で、直立して60秒立つこと、杖をついて歩くことを練習しています。

左足首は今、自分で動かすことができません。

だらりとしています。

両かかとを粉砕骨折したため、骨片がかかと付近に残っていて、体重をかけると痛みます。

尿意を感じることはできますが、尿を出すよう自分の体に命じることができません。

そこの神経が、壊れて回復しないからです。

自分で尿道カテーテルを入れて、尿を排出しなければなりません。

だいぶ上手になったようです。

便のコントロールもできません。

とりあえずはオムツでの生活になりますが、場合によっては、人工肛門も考えておかなければなりません。

 

 

 

死のうとして高所から飛び降りて、助かった場合の一例です。

脳や内臓に損傷がなかったことは有難く、生き延びてくれて、本当に良かったと思います。

 

彼は18歳です。

以前は歩くことも走ることもできたし、トイレでオシッコもうんこもできたんですよ。

赤ちゃんの頃、アンパンマンのおまるで練習して、できるようになったんです。

 

 

 

死のうとしても、死なないことがあります。

死なないときは、今より、身体が悪くなる可能性が、あります。

悪くなり方は色々あって、どうなるかわかりません。

 

 

 

 

死のうとした人のお母さんから言うんだけど。

死のうとしない方がいいと思うよ。

死なないでね。お願いね。

 

 

 

■読んだ本:機巧のイヴ  乾緑郎  新潮社