弱いほうから5番目ぐらい
両手杖のガリヒョロ男子と白髪のおばさんが、昼下がり。団地の道を行く。
小中高はコロ休み。平日ながらも老若男女がそれなりに行き交い。
街路樹の枝を落し、スマホを見ながらチャリ走し(ヤメロもしくはセルフ事故ってスマホ潰れろばか野郎)棒アイスを買い食いし、園児は転び、老爺は佇み、マダムは立ち話す。
それぞれの老、病、幼。思想哲学主義志向やら資金やら。
ひっくるめて息子と私は、弱者になった。
弱いほう。さすがに最弱とまでは言わないが、立ち話のマダム2人と戦ったら勝ち目は薄い。
相手はまず、息子の杖を払って倒しにくるだろうから、息子は倒れた状態からの防御と、その姿勢のままで杖を振るうなど、脚への攻撃に集中する。できれば脛を折っておきたい。
その間、私はマダムBを確実に仕留める。
よし。勝てる気がしてきた。
そうじゃなくて。
息子は足首や足指の不具合と、半年の入院生活による筋力低下のため、座ることや歩くことにリミットがある。
外出ではHP温存のためエレベーター利用が必須なのだが、元気なピープルはさっさとエレベーターに乗って、とっとと昇降してしまう。
我々の目の前で、満員でもないエレベーターを閉められたこともある。
無論即「開く」ボタンを押して乗り込んでやった。舐めんなよ。
気を遣ってくださる方々も多いのでポイズンガッデムとはならないんだけど。
ただ、通常運行時の自分を省みると、できる親切はしていたが、踏み込んだ親切はしていなかったと思う。
自分は席も狛犬ポジションも積極的に譲るけれども、譲るものもない時に、どうすればいいかわからなかった。
大丈夫ですか?
お困りじゃないですか?
今度はそう声をかけてみる。
ヘッドホンの人が気づいて、譲ったりしてくれるかもしれないしね。
今日の舞の海 やっぱり変な服。
お相撲は、豪栄道がいないものだから、しんとした気持ちで見ている。
怒られるかもしれないけど、喪中みたいな感じ。無観客だから更に。しめやか。
それでもいい取組には声が出るし、やっぱりいいものですねお相撲は。